画像に映らない不安に寄り添う【医療情報技師&脳ドック認定指導士】
ねりま脳神経外科で放射線技師長を務めております、Tと申します。
当院では、MRI、CT、レントゲンといった画像検査を通じて、日々患者様の脳の状態を詳細に調べています。
しかし、精密な画像だけが医療のすべてではありません。
ねりま脳神経外科は、「画像に映らない不安」にもしっかりと寄り添い、患者様とご家族に「安心」を届けることを、何よりも大切にしています。
「医療情報技師」と「脳ドック認定指導士」、私がこの二つの資格を取得した理由は、単なる技術向上だけではありません。
患者様とそのご家族様に、今まで以上の「安心」を届けたい、その思いがあるからです。
「放射線技師なのに、なぜ?」── そう思われるかもしれません。
今回はその疑問にお答えするとともに、これらの資格を医療現場でどう役立て、患者様の「安心」に繋げていくのか、その具体的な取り組みをお話しします。
キャリアの歩み
私の医療の道は社会人一年目、都内の最新鋭MRI・CTを備えた画像検査・診断クリニックから始まりました。
そこでは1日20件ほどのMRI/CT検査を担当し、年間60万件を超える検査・診断を行う施設で、数えきれないほどの撮影と症例を学ぶことができました。
この時の経験が、今の私の礎となっていることは間違いありません。
医療機器を通して患者様の状態を把握する、そのことに大きな魅力を感じつつも、医療の全体像をもっと理解したいという思いが募りました。
2年目にはシステムエンジニアとして医療ITの世界へ。電子カルテや放射線情報システムの構築・保守に携わる中で、企業という立場から医療に関わる、医療従事者とは異なる視点を得ることができました。
その後、総合クリニックでの勤務では、技師業務に加え、システム構築、労務管理、マーケティングなど、医療の多岐にわたる側面に触れる機会に恵まれ、特に脳神経外科領域の症例を数多く経験しました。
そして現在、ねりま脳神経外科では放射線技師としての業務に加え、脳ドックの推進、システム全般、SNS広報など、運営全般にも携わっています。
こうした多様な経験を通じ、患者様にとっての「安心」とは何か、それを届けるために何が必要なのか常に模索し続けています。
医療情報技師の資格取得 ── 患者様の情報を守り、活かす
医療現場では患者様の情報を適切に管理し、必要な時に、必要な人に、正確に情報を届けることが求められます。
情報漏洩やデータの管理ミスは、患者様の信頼を裏切り、時には命に関わる重大な問題に繋がりかねません。放射線技師として働く中で、情報の重みを日々痛感していました。
医療のIT化は急速に進み、患者様の情報もデジタルで管理される現代。だからこそ、医療情報の取り扱いについて専門的に学びたいと強く思うようになりました。
2023年、「医療情報技師」の資格を取得。医療情報システムの運用、医療特有の適切な情報管理と活用に関する知識を深めました。
この資格を活かし、当院では患者様の情報を厳重に管理し、迅速かつ正確な情報共有ができる体制を整えています。
問診システムや予約システムの導入もその一環です。これにより患者様は、よりスムーズに、安心して診療を受けられるようになったと考えています。
また、AIの進化にも注目しています。医療×AIの最新情報を収集・学習を続け、患者様がより快適に、そして安心して医療を受けられるクリニックを今後も目指しています。
これらの取り組みは患者様の情報を守り、その情報を必要な時に活用し、より質の高い安心できる医療を提供するためのものです。
脳ドック認定指導士の資格取得 ── 受診者様の不安と疑問に寄り添う
脳ドックは、脳卒中や認知症など、脳の病気を早期に発見するための大切な検査です。
私は社会人一年目から数多くの脳ドックの画像検査に携わってきました。
検査前の緊張した表情、検査結果を待つ間の不安な眼差し…。その一つひとつから、受診者様の心の揺れ動きをいつも感じています。
「画像上は異常がない。けれど、体の不調は続いている…」「異常は見つからなかったけれど、何かできることはないだろうか」「検査を受けた後、具体的にどうすれば良いのだろう…」
そんな受診者様の様々な思いに、もっと寄り添いたい。より良いサポートを届けたい。その強い思いが、「脳ドック認定指導士」の資格取得へと駆り立てました。
脳ドック認定指導士は、2024年に始まった新しい資格です。
脳ドックに関する専門的な知識と技能を持つ医師・医療従事者を認定するもので、この資格を通して、脳卒中と認知症を含む脳疾患の早期管理および予防のための食事・生活指導を実践できる、深い知識を習得しました。
結果、受診者様への説明能力も格段に向上したと自負しています。
脳ドックを受けられる方の多くは何らかの不安や疑問を抱えていらっしゃいます。
だからこそ、受診前後の不安を解消し、脳ドックをより有効に活用していただけるよう、詳細な「脳ドックガイドブック」と「脳ドック結果解説書」を作成しました。
「脳ドックガイドブック」は18ページの冊子で当院ホームページ(脳ドック)にも公開しています。
「脳ドック結果解説書」は20ページの冊子で、脳ドックを受診された方全員に後日送付させていただいております。これらは、他の医療機関にはない、脳ドックに特化したねりま脳神経外科の誇りある取り組みです。今後もさらなる取り組みを考えております。
「安心」を届けるために
私が「医療情報技師」と「脳ドック認定指導士」の資格を取得した理由。それは、患者様とそのご家族様に、心からの「安心」を届けるため、この一点に尽きます。特に脳ドックのような検査は不安や心配がつきもの。だからこそ検査の前から後まで、しっかりと寄り添いサポートできる体制を整えたい、それが私の想いです。
今後の展望と取り組み
これからも二つの資格で得た知識と技術をさらに磨き、当院、そして患者様のために貢献していきます。具体的には、以下のような目標を掲げています。
- 質の高い脳ドックのさらなる普及。多くの方々の健康寿命延伸に貢献する。
- 脳卒中と認知症を含む脳疾患の早期管理および予防のための食事・生活指導を実践できる場を提供する。
- 質が担保されたITやAIシステムの導入を検討し、診断精度の向上と効率化を目指します。
患者様へのメッセージ & まとめ
ねりま脳神経外科は、充実した医療機器とスタッフの温かな対応で、検査からフォローまで安心して受診いただけるクリニックです。
MRIやCTなどの医療機器を活用した迅速かつ正確な検査・診断、そして、一人ひとりに寄り添うスタッフの温かい対応で、受診当日から安心をお届けできるよう努めています。
私たちは、検査だけで終わらない、安心と温かな医療を提供したいと考えています。
「こんなことで…」と思わず、どんな小さな不安でも、どうぞお気軽にご相談ください。私たち放射線技師をはじめ、各分野の専門スタッフが、皆様の健康を全力でサポートすることをお約束します。
今回は私が放射線技師として働きながら、「医療情報技師」と「脳ドック認定指導士」の資格を取得した理由、それらの資格をどう患者様の「安心」に繋げているのかについて、お話ししました。
これからも多くの方々の健康を支えるため、知識と技術、そして何よりも「心」を磨き続けます。どうぞよろしくお願いいたします。
(放射線技師長 T)
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