コーヒーで脳を整える―リトリート体験
僕は毎朝、コーヒーを淹れる時間が好きです。
- 豆の香り
- 豆を挽く感覚
- お湯を注ぐときの豆のふくらみ
- ドリップされる音
日常を忘れてコーヒーに向き合う時間が、一日の中で一番ほっとする瞬間です。
「スタッフの皆にも同じ体験をしてほしい」と思い立ちました。
そこで今回、院内研修として「コーヒーで脳を整えるリトリート体験」を実施しました。この記事では、その様子と“脳を休める時間”の作り方をご紹介します。
リトリートで得られるもの
リトリートという言葉を聞いたことはありますか?
リトリートとは、日常生活や仕事から一時的に離れて、
心身をリフレッシュし、自分とじっくり向き合うための時間や滞在のことをいいます。
現代社会では絶えず情報があふれ、
私たちの脳は知らず知らずのうちに疲労を溜め込んでいます。
当院のスタッフも例外ではありません。
忙しい毎日の中で、自分自身とじっくり向き合える時間を持てている方は少ないのではないでしょうか。
当院では「スタッフが元気」という理念を大切にしています。
スタッフが心身ともに健康であってこそ、患者さまに安心していただける医療を提供できると考えているからです。
今回のリトリート体験は、そんな想いから生まれました。
コーヒーの香りが脳にもたらす効果
コーヒーが脳に良い影響を与えることをご存じでしょうか。
研究によると、コーヒーの香りには脳のリラックス時に増える「α波」を増やし、ストレスを和らげて気持ちを落ち着かせる効果があることが分かっています。
香りの情報は、海馬や扁桃体といった「記憶・感情の中枢」にほぼダイレクトに届きます。
そのため「コーヒーの香り=安心・やる気」といったポジティブな記憶と結びつきやすく、リラックスと集中の両方を助ける"脳のスイッチ"として働いてくれるのです。
コーヒーに含まれる代表的な成分は、カフェインとポリフェノールです。
カフェインは眠気を覚まして頭をすっきりさせ、ポリフェノールは体の酸化から細胞や血管を守ってくれます。
ただし、カフェインは摂り過ぎると不眠や動悸などのリスクがあります。
健康な大人の方であれば、1日3〜4杯まで(カフェイン量400mg未満)を目安にされるとよいでしょう。
研修で体験したこと
今回の研修では、3種類のコーヒー豆を用意しました。
浅煎りのアラビカ豆、中煎りのブラジル豆、深煎りのグアテマラ豆です。
まずは豆を挽くところから始めます。
ブラジル豆はハンドミルで、グアテマラ豆は電動ミルで挽きました。
ゴリゴリ…という音と立ち上る香りを、スタッフ全員で感じながら豆を挽いていきます。
この瞬間から、すでに五感が研ぎ澄まされていくのを感じました。
次はハンドドリップです。
交代でケトルを持ち、丁寧にお湯を注ぎます。
豆がふくらむとともに、香りが一気に広がります。
最初は蒸らし。
少し時間をおいて、ゆっくりと円を描くようにお湯を回し入れていきます。
自分で淹れたコーヒーの味は格別でした。
スタッフの皆も笑顔で、コーヒーが落ちるのを待っていました。
中には待ちきれない様子のスタッフもいて、思わず笑ってしまいました。
コーヒーが苦手な方のために
コーヒーが苦手というスタッフもいたので、「はちみつルイボスティー」を準備しました。
ルイボスティーはノンカフェインで、脳と体にやさしいリラックスドリンクです。
ハチミツのやさしい甘さとルイボスの香りが、ほっと一息つかせてくれます。
ルイボスティーにも、コーヒーと同じポリフェノールが含まれています。
さらに含まれているマグネシウムやカリウムは、神経の電気信号の伝達や自律神経のバランスを整え、心身をリラックスさせて睡眠の質を良くするのに役立つと考えられています。
また、はちみつに含まれるブドウ糖は「脳のガソリン」のようなもの。
少量でも素早くエネルギーを補給できるため、頭をすっきり保ち、考える力や集中力をサポートしてくれます。
特別体験:アラビアコーヒー
希望者には、アラビアコーヒーも体験していただきました。
アラビアコーヒーは中東スタイルの淹れ方で、浅煎り+スパイス+煮出しという独特の作り方が特徴です。
普通のドリップコーヒーとはまったく異なる、個性的な味わいです。皆さまも機会がありましたら、ぜひお試しください。
スタッフの声
コーヒーを淹れた後のリラックスタイムでは、自然と会話が弾みました。
「グアテマラ豆の方が濃く見えますけど、意外と飲みやすかったです」
「私は酸味のあったブラジル豆の方が好みでした」
「アラビアコーヒーは…特徴的すぎました(笑)」
スタッフの皆がそれぞれの違いを楽しみながら感じ取ってくれて、とても嬉しく思いました。
五感を使って脳を休める大切さ
私たちの脳は、日々「考えること」に忙しく働き続けています。
だからこそ、意識的に脳を休ませる時間が必要なのです。
コーヒーには、五感すべてを使う魅力があります。
香り(嗅覚) ― 豆を挽いたときの芳ばしい香り、お湯を注いだときに広がる甘い香り
音(聴覚) ― 豆を挽くゴリゴリという音、ドリップされるポタポタという静かな音
味(味覚)― 一口目の苦味、後から広がる甘み、豆によって変わる酸味
温かさ(触覚) ― カップを包む手に伝わる温もり、湯気の柔らかさ
見た目(視覚)― 豆がふくらむ様子、ゆっくり落ちる深い色、立ち上る湯気
こうした五感を使って過ごす時間は、脳を穏やかに整えてくれます。
コーヒーもルイボスティーも、"脳をやさしく休ませる道具"として活用できるのです。
五感を意識的に使うと、思考を司る前頭葉の活動が落ち着き、脳が休息モードに切り替わります。
忙しい日常の中でも、ほんの少しの時間、ご自身の脳をいたわる時間を作ってみてはいかがでしょうか。
当院では、このような「スタッフが元気」を意識した取り組みを今後も続けていきたいと考えています。
自宅でもできる“脳を休める5分間”
特別な道具は要りません。
いつものコーヒーやお茶で行います。
【やってみること】
- 香りをゆっくり吸い込む
- カップの温かさを手で感じる
- 一口ずつ、味わいながら飲む
- その5分間だけ、スマホは置いておく
たったこれだけです。 毎日同じ時間に、この5分間を作ってみてください。
脳が「休む時間だ」と覚えてくれるようになります。
忙しい毎日だからこそ、 こんな小さな習慣が、脳の元気につながります。
著:放射線技師 T
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